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【不動産売却】”売れそうで売れなかった”その後|残置物処分は、いつ・どう進めればいいか|岡山市の咲良不動産

岡山県で不動産会社を経営している、咲良不動産の畠中です。

以前「売却事例①|売れそうで売れなかった」という記事で、壁の穴と残置物が原因でなかなか決まらなかった物件のお話をしました。今回はその続き、というか実務編です。

事例①では、残置物を撤去して部屋をシンプルな状態にしたら、すぐに成約につながった、というお話をしました。「片付けただけで、そんなに変わるものなの?」と思われた方もいるかもしれません。今回は、なぜ残置物が内覧や成約に影響するのか、そして実際にどう進めればいいのかを、岡山市中区・東区や赤磐市でのご相談も踏まえながら、順番に整理していきます。

こんな悩み、ありませんか

これから家(実家や空き家を含む)を売ろうとしているけれど、荷物がたくさん残っていて、どこから手をつければいいか分からない。全部片付けてから売り出すべきなのか、住みながら・置いたままでも大丈夫なのか、迷っている。その気持ち、よく分かります。

特に実家の売却や、長く住んだ家を手放すときは、荷物の量そのものが多く、気持ちの整理もつかないまま片付けだけが重くのしかかってきますよね。今日は、そんな方のための記事です。

なぜ、残置物が内覧・成約に影響するのか

まず「残置物」とは何か、簡単に整理しておきます。売主が引き渡す際に撤去せず残していく、家具・家電・生活用品・ゴミなどのことです。家の中だけでなく、屋外の物置や自転車、植木鉢なども含まれることがあります。

荷物が残っていると、内覧に来た買主さんは、部屋の広さや日当たり、設備の状態を正しく評価しづらくなります。家具の陰になって壁が見えない。荷物が積まれていて収納の広さが分からない。こういう状態では、買主さんはその部屋の「本当の姿」を想像できません。

さらに、荷物が残っていると「管理が行き届いていない印象」につながりやすいとも言われています。事例①でお話ししたことと、ここはつながります。前の住人の生活感が強く残っていると、買主さんは「自分がここに住む姿」よりも「ここで暮らしていた誰かの気配」の方を強く感じ取ってしまうんです。これは、買主さんの購入意欲を下げやすい要因だと考えられます。

正直にお伝えすると、「残置物ありの物件は成約率が◯%下がる」といった明確な統計データは、私が調べた範囲では見つかりませんでした。ただ、複数の不動産系サイトで、内覧時の第一印象が購入意欲に大きく影響するという指摘は共通して見られます。

参考になる数字として、日本ホームステージング協会の実態調査があります。家具配置や見せ方まで含めた「片付け・演出」を行った物件では、約半数が2ヶ月以内に、約9割が3ヶ月以内に成約しているというデータです。ただし、これは残置物撤去そのものの効果ではなく、片付けや演出まで含めた「見せ方全体」の効果を調査したものです。「残置物さえなくせば成約が早まる」と単純に言い切れるものではない、という点は正直にお伝えしておきます。

それでも、荷物が整理された状態の方が、買主さんに「ここに住む自分」を想像してもらいやすくなる、という考え方は、多くの専門サイトで共通しています。片付けが終わったあと、実際にどう見せればいいかについては、「内覧で『買いたい』に変わる家の見せ方10選」という記事で詳しくお話ししていますので、あわせてどうぞ。

「残置物あり」で売る場合と「なし」で引き渡す場合の違い

まず知っておいていただきたいのは、仲介による通常の売却では、引き渡し時に残置物のない状態にするのが原則だということです。残置物を残したまま売買する場合は、売買契約書に「残置物特約」を盛り込む必要があります。

この特約に含めておくべきポイントは、大きく3つです。

  • 何を残し、何を撤去するのか、対象と範囲を具体的にリスト化すること
  • その残す荷物の所有権を、誰が持つのか(売主が放棄し買主に譲渡するのか)を明記すること
  • 処分費用を誰が負担するのかを明記すること

この3つが曖昧なまま引き渡してしまうと、後からトラブルになりやすくなります。特約に取り決めがない場合、法律上、残置物の所有権は売主にあるとみなされます。そのため、買主さんが無断で処分すると、売主から損害賠償を請求される可能性が出てきます。逆に、売主さん側が「引き渡し後は買主のものになるだろう」と思い込んでいて、実は特約が不十分だった、というケースもあります。また、買主側で処分することになった場合、売主が自分で処分するより費用が高くなりやすい、という指摘もあります。その分が値引き交渉の材料にされることもあります。

参考までに、SNS上で見かけた投稿を一つご紹介します(未検証・体験談ベースの投稿ですので、その前提でお読みください)。残置物付きの戸建てを購入した方が、ジモティーで「荷物、持って帰ってOKです」と無料配布を募集したところ、地元の方が大勢集まってくれた。ところが現場を見ると、配管を外している人や、給湯器まで持って帰ろうとする人がいた、という体験談です(投稿者:オダユウジ氏)。真偽のほどは分かりませんが、「残置物を残す場合は、範囲や条件をきちんと取り決めておかないと、こうした行き違いが起こり得る」という一般的な教訓としては、参考になる話だと思います。

なお、不動産会社による直接の買取であれば、残置物を残したまま対応してもらえるケースが多い、という一般的な知識もあります。仲介と買取、それぞれに向き不向きがある、という程度の情報としてお伝えしておきます。

これまで1000件以上の売却のご相談に携わってきた中で、「残置物は引き渡しまでに何とかなるだろう」と考えていたら、契約直前になって思いのほか対応が大変だった、というケースを何度か見てきました。だからこそ、次の「タイミング」の話が大事になってきます。

処分のタイミングをどう考えるか

処分のタイミングは、おおむね次の5段階で整理できます。査定前、販売開始前、販売活動中、契約後、撤去せず引き渡し(残置物特約で対応)。それぞれにメリット・デメリットがあります。

早めに撤去する場合。メリットは、内覧時の印象が良くなりやすいこと。きれいな状態で写真掲載・案内ができること。内見間際に慌てずに済むこと。デメリットは、売却が成立するかどうか分からない段階で、先に費用がかかってしまうことです。いわば先行投資のリスクですね。

契約後に撤去する場合。メリットは、売却が確定してから費用をかけられること。不確実な段階での出費を避けられることです。デメリットは、内覧時点では荷物が残った状態のため、印象が下がりやすいこと。成約までの期間が延びたり、値下げ交渉の材料にされたりするリスクがあることです。さらに、引き渡し期日までに撤去が間に合わないと、契約不履行のリスクにもなります。

大切なのは、最初から「全部片付けてから売る」と決め込まないことだと思います。まず現状のまま査定を受けて、売却方針(仲介か買取か、どのくらいの価格帯・ターゲット層を想定するか)を確認したうえで、撤去にかける費用と労力のバランスを考える。この順番の方が、無駄な出費や空回りを防ぎやすいと感じています。査定から引き渡しまでの全体の流れについては、「売却の全体スケジュール|査定から引き渡しまで何が起きるか」という記事で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。

処分方法の選択肢と費用の目安

実際に処分するとなると、主に3つの選択肢があります。金額はいずれも、業者・地域・残置物の量によって大きく変動する「目安」としてご覧ください。

1.自分で処分する
自治体の粗大ごみ回収であれば、1点あたり数百円〜2,000円程度が目安です。リサイクルショップへの売却や、フリマアプリ・ジモティーの活用という方法もあります。手間と時間はかかりますが、収入になる可能性もあります。冷蔵庫・洗濯機・テレビ・エアコンなど、家電リサイクル法の対象品は、家庭ごみとして出すことができず、別途リサイクル料金が必要になる点にも注意が必要です。

2.不用品回収業者に依頼する
部屋単位・戸建て単位でまとめて依頼する方法です。戸建て一軒で15万〜35万円程度という記載が複数のサイトで見られます。間取りやゴミの量によっては20万〜50万円、状態によってはそれ以上になることもあります。

3.遺品整理業者に依頼する
不用品回収業者よりやや高額になりやすいですが、供養対応や仕分け、貴重品捜索まで対応してもらえる点が特徴です。戸建てで15万〜30万円程度が目安です。

業者を選ぶ際の注意点として、残置物の多くは「一般廃棄物」にあたります。これを業として収集運搬するには、市町村長の「一般廃棄物収集運搬業許可」が必要です。無許可の業者に依頼して不法投棄などの問題が起きた場合、依頼した側も責任を問われる可能性があります。安さだけで選ばず、許可の有無や見積もりの内訳を確認すること。複数業者から見積もりを取ること。この2点は、一般的な留意点として覚えておいていただきたいところです。

最後に、進める際のチェックリストをまとめておきます。

  • 許可(一般廃棄物収集運搬業許可)を持っているか確認したか
  • 見積もりの内訳(基本料金・追加費用の有無)を確認したか
  • 複数業者から見積もりを取ったか
  • 処分する物・残す物のリストを事前に作ったか

処分費用も含めた、売却全体でかかるお金については、「売却でかかるお金の全リスト|手数料・税金・意外な出費」という記事にまとめています。こちらもあわせてご覧ください。

見落としがちな注意点(価値のあるものの仕分け)

処分を進める中で、一つだけ気をつけていただきたいことがあります。骨董品・貴金属・美術品など、明らかに価値がありそうなものは、処分前に一度、仕分け・鑑定をしておくことをおすすめします。

特に相続した実家の場合、遺品の中に、本来は相続財産として扱うべきものが混ざっている可能性があります。急いで処分してしまう前に、一度立ち止まって確認しておくと安心です。相続した家を売却する場合の進め方については、「親の家を相続したらまず何をする?|期限と手順を岡山市の咲良不動産が解説」という記事も参考にしていただけると思います。

まとめ

残置物は、「あるかないか」だけの問題ではありません。「いつ・どう処分するか」によって、内覧の印象も、契約の進め方も変わってきます。これが、今日いちばんお伝えしたかったことです。

1000件以上の売却に携わってきて感じるのは、荷物の片付けは「最後にまとめて」よりも「早めに方向性だけでも決めておく」方が、後々のトラブルも少なく、内覧の反応も良い傾向にある、ということです。

もし今、残置物をどう進めるか含めて、売却の全体の進め方に迷われているようでしたら、岡山市中区・東区、赤磐市にお住まいの方は、一度公式LINEやホームページからご相談ください。今の家の状況を伺いながら、どのタイミングで何を進めればいいか、一緒に整理することもできます。

「売却事例①」もあわせてどうぞ。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

この記事の内容について、もっと詳しく知りたい方はお気軽にご相談ください。

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